山道は、平地では小雨でも急に霧や強い雨に変わり、気温も一段下がりやすい。そこで困るのは「走れない」より「止まったときに寒い、見えない、取り出せない」で、出発前に積む物と置き場所を決めておくと焦りにくい。
止まってから困る5点
特別な道具を増やすより、待機や確認作業を数時間しのげる物を先にそろえるのが実用的だ。とくに山道は電波が弱い場所もあり、車外に出る時間が短くても装備の差が出る。
- 防水の上着と薄手の防寒着。外で状況確認するとき、濡れと冷えを防ぎやすい。
- 飲料水とすぐ食べられる軽食。通行止めや長い渋滞でも体力を落としにくい。
- モバイルバッテリーと充電ケーブル。地図表示や連絡でスマートフォンの減りが早くなる。
- 懐中電灯かヘッドライトと作業用手袋。夕方以降の確認や荷物の出し入れがしやすい。
- タオルと薄いブランケット。濡れた手足を拭けて、同乗者の冷え対策にも使いやすい。
重い荷物の置き場
次に大事なのが積み方だ。重い荷物は荷室の奥いっぱいではなく、できるだけ床に近く、前後の中央寄りに置くと車のふらつきが増えにくい。急ブレーキ時の飛び出しを防ぐため、硬い荷物や工具類をそのまま積み重ねるのも避けたい。
見落としがちなのは「使う順」に並べること。レインウェア、ライト、飲み物のようにすぐ使う物を旅行バッグの下に埋めると、雨の中で荷物を全部出すことになる。濡れた靴や傘は防水袋で分け、後方視界をふさぐ高さまで積まないのが基本だ。
屋根積みの落とし穴
荷物が増えると屋根に載せたくなるが、ここは慎重に考えたい。ルーフボックスや空のルーフバーでも空気抵抗は増え、高速域では燃費が悪化しやすい。さらに横風の影響も受けやすくなるため、山道のカーブや橋の上ではハンドルが落ち着かなく感じることがある。
屋根の積載は、車種ごとの上限を説明書で確認し、重い物ではなく軽くてかさばる物を中心にするのが無難だ。上限は想像より低い車種も多く、積みすぎは走りにも効く。出発前はワイパー、ウォッシャー液、タイヤの状態まで一度見て、天気が崩れる日の山道は「荷物を増やす」より「必要な物をすぐ使える」に寄せたい。
出る前に5分だけでも、必携品を手前に、重い荷物を低く、屋根は軽く。この3つを守るだけで、天候急変時の不安はかなり減らせる。