秋の朝、霧で前方がかすんでいても、ライトのスイッチを「AUTO」のままにしていませんか。空が明るいとヘッドライトが自動点灯しないことがあり、運転者が見通しの悪さを感じていても、周囲には自分の車の存在が十分に伝わっていないおそれがあります。
明るい朝霧で自動点灯しない理由
オートライトは、周囲の明るさに応じてヘッドライトを自動で点灯・消灯する機能です。霧によってどれほど見通しが悪くなっているかを、必ず判断できるわけではありません。そのため、日が昇っていても霧で視界が悪いときは、「自動にしているから点いているはず」と考えず、実際の点灯状態を確かめることが大切です。点いていなければ、必要に応じて手動で下向きのライトを点けましょう。
メーター画面が明るくても、それだけでヘッドライトが点いているとは判断できません。また、昼間に車の存在を知らせる「昼間走行灯」が光っていても、車種や設定によっては後ろの尾灯が点かないことがあります。運転席の表示や車の前側が明るいことと、後方からも気づかれやすい状態になっていることは別です。自分の車の点灯表示の意味と、どのライトが点く設定なのかを確認しておきましょう。
上向きより下向きを基本にする
遠くが見えないと、上向きのライトで先を照らしたくなるかもしれません。しかし、霧の中では光が霧の粒で散乱し、目の前が白っぽくなって、かえって見づらくなることがあります。遠くを照らす設定が、そのまま見通しの改善につながるとは限らないのです。下向きを基本にし、自動で上向きと下向きを切り替える機能があっても、任せきりにせず、実際の見え方を確かめてください。
前部のフォグランプは、霧などで使う補助灯です。備わっていれば近くの路面や道路の端を確認する助けになりますが、濃い霧の先まで見通せる装置ではありません。点灯させたからといって、見えない部分まで安全になったと考えないことが重要です。ライトの設定を整えるとともに、見える範囲で安全に停止できる速度まで落としましょう。前車の尾灯だけを頼りに追いかけず、車間距離も十分に取ってください。
霧が薄れたら補助灯も見直す
後部のフォグランプは、強い赤色の光で後続車に自分の存在を知らせるものです。濃い霧では役立つ一方、通常の見通しでは後続車をまぶしくさせることがあります。霧に入ったときだけでなく、薄れてきたときにも設定の見直しが必要です。前後のフォグランプは必要な場面で使い、見通しが回復したら消灯しましょう。ただし、補助灯を消すことと、通常のヘッドライトも消してよいかどうかは別の判断です。ヘッドライトは周囲の明るさや視界に応じて使い続けてください。
出発前に取扱説明書で、下向きライトへの切り替え方、前後のフォグランプの操作方法、点灯表示の意味を確認しておきましょう。走行中に設定が分からなくなったら、スイッチを探し続けず、安全な場所に停車して確かめてください。